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若い指揮者・奏者による演奏は超熱演でした【読響日曜マチネーを聴く】 [音楽]

演奏会三昧、4日目は読響の日曜マチネーシリーズ。
ロシアの作曲家の作品を並べたプログラムでした。


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読売日本交響楽団 第207回日曜マチネーシリーズ
日時:2018年4月29日(日・祝)14時開演
会場:東京芸術劇場コンサートホール(東京・池袋)
指揮:アジス・ショハキモフ
独奏:ガブリエラ・モンテーロ(ピアノ)
曲目:ムソルグスキー(R.コルサコフ編)交響詩「はげ山の一夜」
   ラフマニノフ ピアノ協奏曲第2番ハ短調
   チャイコフスキー 交響曲第5番ホ短調
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img_読響20180429.jpg

指揮者のショハキモフは中央アジア(旧ソ連)ウズベキスタン出身の29歳。
指揮の世界では若手中の若手です。

もちろん若々しい指揮ぶりで熱演でしたが、思ったより落ち着いて、割とオーソドックスな演奏のように思いました。

また、ラフマニノフの超有名曲、ピアノ協奏曲第2番の独奏は、ベネズエラ出身の女性ピアニスト、モンテーロ。
協奏曲もとてもよかったんですが、アンコールに披露した即興演奏が素晴らしい演奏でした。
協奏曲終了後、通訳を伴ってステージに現れ、マイクを通じて聴衆に「日本のメロディーとか、何かテーマを歌える人はいませんか?」と呼びかけます。
「そのテーマを元に即興演奏します」とのことで、客席からは滝廉太郎「花」が提示されました。
「春のうらーらーの、隅田川〜」というあれです。
モンテーロは、それをもとに直ちに演奏に入り、「ソーソ|ドード|レドシラソー」という『テーマ』を元に演奏を展開。
最初はバッハ風(?)、モーツァルト風(?)から、だんだん音の数が増えて響きが壮大になり、ショパン風(?)やラフマニノフ風(?)になったかと思ったら、またバッハ風に戻って終わりました。
きょうの演奏会のハイライトはこの即興演奏だったかもしれません。

もちろん、後半の『チャイ5』も読響らしい好演。
第2楽章冒頭のホルンのや、木管楽器の各楽章のソロも素晴らしかったと思います。
ちなみに、オーボエの客演首席は東京交響楽団の荒木奏美さん、客演コンサートマスターは林悠介さん(30代前半でドイツのオケで活躍中らしい)でした。
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若くて勢いのある素晴らしい演奏でした【東京ユヴェントスフィルを聴く】 [音楽]

演奏会三昧3日目のきのうは、評判のアマチュアオケを聴きに行きました。

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東京ユヴェントス・フィルハーモニー 第17回定期演奏会
<創立10周年記念演奏会シリーズII>
日時:2018年4月28日(土)18時開演
会場:パルテノン多摩大ホール(東京・多摩市)
指揮:坂入健司郎
独奏:ルヴィード・カンタ(チェロ)
曲目:ワーグナー 楽劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」第1幕への前奏曲
   ドヴォルザーク チェロ協奏曲ロ短調
   ベートーヴェン 交響曲第3番変ホ長調「英雄」
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img_パルテノン多摩20180428.jpg

このオケは、元々「慶應義塾ユースオーケストラ」という名称だったそうですが、2014年に現在の名前に変更したそうです。
ステージを見る限り、数人を除いて20代の若者だと思われます。
そして、指揮者の坂入さんも慶応大学出身で、いわゆるプロの指揮者ではないとのこと。
でも、活発に演奏活動をしていて、かなり高い評価を受けています。

一度聴きたいと思っていたんですが、なかなか都合が合わず、きのうようやく足を運ぶことができました。

最初は「マイスタージンガー」前奏曲。(前日に続いてのワーグナー!)
数年前ザ・シンフォニカのときもそうでしたが、軽快で前向きなテンポ。
坂入さんは飛び跳ねるような指揮で、最初は「ん?」と思いましたが、曲が進むにつれて、オケとよく合っていることが分かりました。
オケの奏者もみな素晴らしく、「さすが」と思いました。

次はドヴォルザークのチェロコンチェルト。
何度も聴いたことありますが、プロも含めても一番いいと思う演奏でした。
もちろん、ソリストのカンタ氏の力によるところが大きいとは思いますが…。
(カンタ氏はスロヴァキア出身の大家で、スロヴァキアフィルやオーケストラアンサンブル金沢などで活躍しています。)
チェロ独奏のすすり泣くような音色が出色でしたし、木管楽器をはじめとするオケも素晴らしいソロを聴かせてくれました。

最後はベートーヴェンの「エロイカ(英雄)」。
これも淀みのない前向きな演奏で、オケの実力がいかんなく発揮されていました。
「安定感」という意味ではPROJECT Bオーケストラの方があったかもしれませんが、「若さ」「勢い」ではこのユヴェントスフィルの方が上回ってると思いました。

「若者のクラシック離れ」などという話もありますが、でも、日本のクラシック音楽の底辺は確実に広がっていて、レベルはどんどん高くなっていると思います。
また聴きに行きたくなりました。
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ワーグナーの世界を少しだけ体験しました【日フィル4月東京定期を聴く】 [音楽]

連休は演奏会三昧。
(まだ連休ではありませんが)きのうは2日連続のサントリーホールで日フィル定期でした。

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日本フィルハーモニー交響楽団 第699回 東京定期演奏会
日時:2018年4月27日(金)午後7時開演
会場:サントリーホール(東京・赤坂)
指揮:ピエタリ・インキネン(首席指揮者)
曲目:ワーグナー 歌劇「タンホイザー」序曲
   同 歌劇「ローエングリン」より第1幕への前奏曲
   同 歌劇「ローエングリン」より第3幕への前奏曲
   同(マゼール編)「言葉のない『指環』」
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ワーグナーは19世紀ドイツの人で、それまでにない壮大な『オペラ』の世界を作り上げた作曲家。
『オペラ』と書きましたが、それまでのオペラ(歌劇)の枠を超え、「楽劇」「舞台祝祭劇」などと称する形式・作品を世に送り出しました。

きのうの前半は、「タンホイザー」と「ローエングリン」より。
これらはよく演奏される曲で、「ローエングリン」の2つの前奏曲は数年前にやりました。
「タンホイザー」序曲は、なぜか演奏したことがないんですが…。

後半は、指揮者として活躍したロリン・マゼール編曲の「言葉のない『指環』」。
「指環」とは「ニーベルングの指環」のことで、この舞台祝祭劇は上演するのに全部で4日(4晩)が必要。
演奏時間にして15〜16時間かかると言われています。

この長い曲を、演奏会でも取り上げやすい形にしようという試みはいくつもあるそうですが、その中で比較的演奏機会が多いのが、このマゼール編の「言葉のない『指環』」です。
壮大なストーリー&音楽を少しだけですが体験できました。

でも、何しろ4日かかる物語を抜粋しているので、事前に予習するのが望ましいような気がします。
プログラムにも解説があるんですが、より詳しく頭に入れておいた方が、演奏もよく分かるのではないかと思います。
演奏にはバストランペット、コントラバストロンボーン、ワーグナーテューバなど、ほかの作曲家の作品では登場しない楽器も使われていて、そのあたりにも注目していたら、約1時間という長い曲もあっという間でした。
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軽快・流麗なベートーヴェンでした【ブロムシュテット翁指揮N響B定期を聴く】 [音楽]

きのうはN響B定期でした。
指揮は90歳のN響桂冠名誉指揮者、マエストロ・ブロムシュテット。
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NHK交響楽団 第1884回定期公演Bプログラム
日時:2018年4月26日(木)午後7時開演
会場:サントリーホール (東京・赤坂)
指揮:ヘルベルト・ブロムシュテット(桂冠名誉指揮者)
曲目:ベートーヴェン交響曲 第8番 ヘ長調
   同 交響曲 第7番 イ長調
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img_サントリーホールロビー20180426.jpg

マエストロ・ブロムシュテットは今年7月に91歳ということですが、足取りもしっかりしていて、ステージの段差も問題なく越えてました。
指揮台に上がるのももちろん問題なし。
指揮者とピアニストは長生きの人が多いと言いますが、まさにそれを体現しているような気がします。

演奏ですが、一言でいうと、速めのテンポで、とても軽快・流麗(流れるよう)でした。
マエストロ・ブロムシュテットは、以前はもっと重厚な演奏をすることもあったようですが、この年齢でも研究・勉強を続けているということで、この軽快さは最近の傾向・流行を取り入れているのだと思います。

そして、N響の団員との信頼関係のようなものももちろん感じられ、とても緻密かつ自由なアンサンブルだったと思います。

マエストロ・ブロムシュテットは今年後半にも来日してN響を振る予定ということで、楽しみです。

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ひたすら懐かしい思いで聴きました【『砂の器』シネマ・コンサート2018】 [音楽]

きのうはこんな「演奏会」を聴きに行きました。

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『砂の器』シネマ・コンサート2018
日時:2018年4月22日(日)午後5時開演
会場:NHKホール(東京・渋谷)
指揮・和田薫
ピアノ:近藤嘉宏
管弦楽:日本フィルハーモニー交響楽団
曲目:菅野光亮作曲 映画「砂の器」(1974年公開)オリジナルサウンドトラック
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img_砂の器コンサート201804.jpg
公式ウェブサイトはこちら

ご存知の方も多いと思いますが、映画「砂の器」は1974年の公開。
原作(小説)は松本清張。
監督=野村芳太郎、脚本=橋本 忍&山田洋次。
出演は丹波哲郎、加藤 剛、森田健作、島田陽子、山口果林、加藤嘉、緒形拳、佐分利信、渥美清、笠智衆その他豪華俳優陣です。


映画の中では、東京交響楽団(東響)が演奏していて、去年このシネマ・コンサートが行われた際は、初演と同じ東響が演奏を担当したそうですが、今回は日フィルでした。

「シネマ・コンサート」は初めてだったので、どんな形式かよく分かってなかったんですが、映画をそのままフルで上映して、音楽部分をサウンドトラックではなく、生演奏する形でした。
音楽がバックに流れる部分だけでなく、映画の演奏シーン(オーケストラ演奏会だけでなくピアノ単独の部分)も実際に生演奏してました。

実は、この映画、封切りの時に映画館で見ました。(トシがバレますけど…。)
ひたすら懐かしい思いで見てました。

広いNHKホールで、席が端っこの方だったので、セリフが聞き取りにくかったのが残念でしたが、音楽は感動的でした。

ところで、なにぶん44年前の映画なので、(当然ですが)時代を感じました。
一番印象的(衝撃的)だったのは、登場人物がやたらとたばこを吸うこと。
列車の中でも、警察の捜査会議中でも…。
列車と言えば、丹波哲郎と森田健作扮する刑事2人が出張先の秋田から東京に戻るのに夜行の急行(食堂車付き)を利用。
桜田門の警視庁は旧庁舎、事件現場の国鉄蒲田操車場に止まっている京浜東北線の電車は(たぶん)101系でした。
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『カジュアル管楽器』ヴェノーヴァ(VENOVA)買いました [音楽]

YAMAHAの『カジュアル管楽器』VENOVA(ヴェノーヴァ)を買いました。
img_VENOVA201804.jpg

写真でリコーダー(縦笛)に似ているのがお分かりかと思いますが、基本的には木管楽器です。
(「木管」というのは、管の材質に関係なく、発音の仕方で分類されます。)
電子楽器ではなく、完全に”アナログ”。
クラリネットやサックス(サキソフォン)と同じようなリード(薄い振動体)が付いていますが、リードはプラスチック製。
運指(指づかい)はリコーダーと似ています。

もっと簡単に音が出るかと思ったんですが、結構本格的です。
サックスのネック部分にマウスピースを付けて吹いたような感じ。
30分ほど吹いていたら、音が少し安定してきたので、やはり練習が必要なようです。
人前で吹けるようなレベルになるかどうか分かりませんが、時間はかかりそうです。

以前、カシオの「デジタルホーン」という電子楽器を持っていたんですが、それに比べると、「ちょっと本格的」という感じです。
実は、デジタルホーンも結構便利で、割と「音楽的」な演奏ができたんですが…。
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金管楽器が大活躍の充実したブルックナーでした【東京楽友協会響を聴く】 [音楽]

きのうは身内と知人多数出演の東京楽友協会響を聴きました。
最近、ほぼ毎回の演奏会を聴いています。

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東京楽友協会交響楽団 第104回定期演奏会
日時:2018年4月15日(日)13:30開演
会場 : すみだトリフォニーホール(東京・錦糸町)
指揮:森口真司
曲目:ヒンデミット 交響曲「画家マチス」
   ブルックナー 交響曲第8番ハ短調(ノヴァーク版第2稿)
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前半はヒンデミットの「画家マチス」。
自分自身、「ウェーバーの主題による交響的変容」を去年演奏したばかりですが、この「画家マチス」はそれに比べるとなかなか難解。
私の苦手分野なので、演奏についての感想は省略します。

後半はブルックナーの8番。
こちらも2~3年前に演奏しました。
しかも1回はシンバル、もう1回はコントラバス。
よく知っているので、約1時間20分かかる長い曲も、集中して聴くことができました。
ただし、「版」が違うので、ごく一部に「あれ、自分の知っている曲と違う」ということもあるのですが…。

そして、このオケを聴くといつも感じるのですが、とにかく金管楽器のレベルが高くて、こうした後期ロマン派の作品について、とても充実した演奏を聞かせてくれます。
きのうのブルックナーも例外ではなく、他の楽器を圧倒していたと思います。
もちろん、弦楽器も木管楽器もきわめてレベルが高いんですが…。

ところで、私は以前、「ブルックナーより断然マーラー」派だったんですが、年齢を重ねたからでしょうか、「ブルックナーも悪くない」と思うようになってきました。
そういえば、マーラーは交響曲第7番と第8番が演奏したことないんですが、ブルックナーは去年第5番を演奏したので、第1~3番と第9番が残されています。
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『春のベートーヴェン』は爽やか・快速でした【読響日曜マチネーを聴く】 [音楽]

ヨーロッパでは、演奏会シーズンは9月に始まることが多いようですが、日本では春(4月)スタートのオーケストラと、秋(9月)スアートのオーケストラがあるようです。

「日曜マチネーシリーズ」の定期会員になっている読響は、春にシーズンが始まります。
きのうはその初回で、「春のベートーヴェン」と題した演奏会でした。
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読売日本交響楽団 第206回日曜マチネーシリーズ
日時:2018年4月8日(日)14時開演
会場:東京芸術劇場コンサートホール(東京・池袋)
指揮:シルヴァン・カンブルラン(常任指揮者)
独奏:佐藤俊介(ヴァイオリン)
曲目:ラモー 歌劇「ダルダニュス」組曲から
   モーツァルト ヴァイオリン協奏曲第5番イ長調「トルコ風」
   ベートーヴェン 交響曲第7番イ長調
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最初はまったく初めて聞くラモーの作品。
ラモーはフランスのバロック時代の作曲家で、この曲は古代ギリシャを舞台にした悲劇によるオペラ。
そこから選んだ曲による約20分の組曲が演奏されました。
弦楽器にフルート2(2人ともピッコロ持ち替え)、オーボエ2、ファゴット2、プロヴァンス太鼓という編成で、弦楽器の人数は(うろ覚えですが)8-8-5-4-2でした。

2曲目はモーツァルトの代表作の1つ、ヴァイオリン協奏曲第5番です。
爽やかな曲に爽やかな演奏でした。

最後はベートーヴェンの7番。
リズムが特徴的なベートーヴェンの代表作で、ドラマ「のだめカンタービレ」に使われたことでも知られています。
きのうの読響は、端正で爽やか、でも最後の第4楽章は熱狂的に盛り上がって終わりました。

指揮者のマエストロ・カンブルランは、9年間勤めてきた読響でのポストが今年で終わりとのこと。
長年の信頼関係のようなものが感じられ、「マエストロの棒についていこう」というオーケストラメンバーの気持ちが、最後の盛り上がりにつながっていたように思います。
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「ピアノカルテットですがコントラバスが入ってます」(アンペルマン室内楽を聴く) [音楽]

きのうは、ベルリン在住のコントラバス奏者、高橋徹さんがやっている室内楽コンサート「アンペルマン室内楽」を聴きに行きました。


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AMPELMANN室内楽2018
「ピアノカルテットですがコントラバスが入ってます」Klavierquartett mit Kotrabaß
日時:2018年4月6日(金)19時開演
会場:ラ・リール(東京・文京区)
曲目:ヴィヴァルディ トリオソナタ第1番
   ハイドン ディヴェルティメント ニ長調
   モーツァルト(原曲:ヨハン・クリスチャン・バッハ)ピアノ協奏曲第2番
   モーツァルト ディヴェルティメント第2番変ロ長調
   ヴィヴァルディ トリオソナタ第6番
   ハイドン ディヴェルティメント ト長調
   パラディース ピアノ協奏曲変ロ長調
   高橋幸代 「Berlin1920's(ベルリンの1920年代)」
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バロックや古典の作品を中心にしたプログラム。
もちろんコントラバスが大活躍なんですが、ヴァイオリンのお2人もとても息が合っていて、素晴らしい演奏会でした。

中でも最後の高橋幸代さんの作品が、とてもおしゃれで、個人的には一番印象に残りました。
「ベルリンの1920年代」は、委嘱によりこの室内楽のために作曲された作品で、ベルリンが一番華やかだった時代を表現しているそうです。
当初は弦楽四重奏で、その後いろんな編成のためにアレンジされて演奏されています。
和声(和音)も奏法も、それまでの曲とはかなり違っているわけですが、その分、表現力の多彩さが感じられて、素敵でした。

なお、このブログをご覧の方はご存知だと思いますが、「アンペルマン」とは旧東ドイツの信号機のキャラクター。
その可愛らしいデザインが受けて、東西統一後も「生き残って」、ドイツ以外でも人気を集めています。
高橋徹さんは、そのアンペルマンのPRに尽力していて、本も出されています。
ご興味のある方は、ぜひお読みになってください。
アンペルマン 東ドイツ生まれの人気キャラクター

アンペルマン 東ドイツ生まれの人気キャラクター

  • 作者: 高橋 徹
  • 出版社/メーカー: 郁文堂
  • 発売日: 2015/11/09
  • メディア: 大型本



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「明治のワーグナー・ブーム」「地形を感じる駅名の秘密」「韓国と日本がわかる最強の韓国史」「英語の謎」=読み終わった本(2018.03) [読書]

「読み終わった本」リスト(備忘録)、2018年3月分です。


▼読み終わった本
*「明治のワーグナー・ブーム 近代日本の音楽移転」
竹中亨・著、中公叢書

明治のワーグナー・ブーム 近代日本の音楽移転

明治のワーグナー・ブーム 近代日本の音楽移転

  • 作者: 竹中 亨
  • 出版社/メーカー: 中央公論新社
  • 発売日: 2016/04/19
  • メディア: 単行本

ワーグナーは、明治の日本にとっては同時代のドイツ・ロマン派を代表する作曲家なわけですが、この本はワーグナーにとどまらず、明治時代の日本が西洋の文化をどのように受容していったかという大きなテーマを扱っていて、とても面白い本でした。
明治政府は、1879年に「音楽取調掛」を設置して西洋音楽の教育を開始し、これが後に「東京音楽学校」、そして第二次大戦後には東京芸術大学(芸大)になります。
この本では、この「音楽取調掛」と「東京音楽学校」の教師や生徒(学生)や、そのカリキュラムなどについての状況がよく分かって、とても興味深いところ。
そして、同時代ドイツの作曲家であるワーグナーの作品(楽劇)は、実は当時の日本では上演困難で、ワーグナーを称賛していた日本人は、聴いたこともないのに熱烈にファンを自称していたのだそうです。
いろいろと考えさせられました。

▼読み終わった本
*「地形を感じる駅名の秘密 東京周辺」
内田宗治・著、じっぴコンパクト新書

地形を感じる駅名の秘密 東京周辺

地形を感じる駅名の秘密 東京周辺

  • 作者: 内田 宗治
  • 出版社/メーカー: 実業之日本社
  • 発売日: 2018/01/10
  • メディア: 新書

「JRの駅名には『山』がない」など、「へえ」と思うような地形と駅名の関係について考察していて、鉄道マニアにも地図マニアにも楽しめる本だと思いました。
ちなみに、私が住む杉並区には「ヶ丘」「山」「窪」などの駅名がありますね。

▼読み終わった本
*「韓国と日本がわかる最強の韓国史」
八幡和郎・著、扶桑社新書

韓国と日本がわかる最強の韓国史

韓国と日本がわかる最強の韓国史

  • 作者: 八幡 和郎
  • 出版社/メーカー: 扶桑社
  • 発売日: 2017/12/24
  • メディア: 新書

著者は旧通産省出身で、歴史関係の著書をたくさん出しています。
目次を見ると「韓国史は新羅の建国から論じるべき」「日本が成立したころ韓国・朝鮮はなかった」「百済の継承国家は韓国ではない」「新羅は日本領任那を侵略し友好国百済を唐に売った」「高麗文化は韓国史の黄金時代」「蒙古と高麗の侵略が日韓関係不幸の始まり」「朝鮮通信使は対等外交ではなく日本への朝貢使節」「国家より私益優先だった高宗・大院君・閔妃」「韓国語は日本人が日本語からつくった言葉」「南北分裂に日本はなんの責任もない」「日韓・日朝関係は媚びても改善しない」となっています。
内容の一端がお分かりいただけると思います。

▼読み終わった本
*「英語の謎 歴史でわかるコトバの疑問」
岸田緑渓・著、角川ソフィア文庫

英語の謎 歴史でわかるコトバの疑問

英語の謎 歴史でわかるコトバの疑問

  • 作者: 岸田 緑渓
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA
  • 発売日: 2018/01/25
  • メディア: 文庫

英語は、フランス語やラテン語、北欧語などから流入した『外来語』が多く、綴りの『法則』が複雑なことはよく知られています。
この本では「ONE」が「オネ」ではなく「ワン」になること、「LOVE」が「ロヴェ」ではなく「ラヴ」になることなど、綴りと発音の話や、文法についての疑問などが、英語の歴史について説明しながら紐解いてくれます。
聞いたことある話もありますが、とても勉強になる本でした。

▼読み終わった本
*「あの新語もわかる カタカナ語すぐ役に立つ辞典」
日本語倶楽部・編、KAWADE夢文庫

あの新語もわかる カタカナ語すぐ役に立つ辞典

あの新語もわかる カタカナ語すぐ役に立つ辞典

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 河出書房新社
  • 発売日: 2018/03/16
  • メディア: 文庫

最新版(奥付は2018年4月付)ということで、「アサップ=できるだけ早く」とか「リュクス=人それぞれの贅沢」など、最近になってよく使われるようになった不思議な(?)カタカナ語について、ときに皮肉を交えながら教えてくれます。

▼読み終わった本
*「NYとワシントンのアメリカ人がクスリと笑う日本人の洋服と仕草」
安積陽子・著、講談社+α新書

NYとワシントンのアメリカ人がクスリと笑う日本人の洋服と仕草

NYとワシントンのアメリカ人がクスリと笑う日本人の洋服と仕草

  • 作者: 安積 陽子
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2018/01/20
  • メディア: 新書

著者はアメリカ生まれでニューヨーク州立大学を卒業した後、ワシントンなどで「自己演出トレーニング」などを行ってきたということで、この本の執筆時のの肩書きは「国際ボディランゲージ協会代表理事」だそうです。
「アメリカでは」とか「欧米では」という本は多くて、中には「だからどうした」というものもありますが、ことファッションに関しては、和服でなく洋服を着ている限りは、欧米視点で考えざるを得ないわけです。
この本では、首相や防衛相など政治家の服装を含め、国際会議や外国首脳との会談などにおける「NGな服装」について指摘していて、暗澹たる気持ちになってしまいました。

▼読み終わった本
*「なんでもわかるキリスト教大事典」
八木谷涼子・著、朝日文庫

なんでもわかるキリスト教大事典

なんでもわかるキリスト教大事典

  • 作者: 八木谷 涼子
  • 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
  • 発売日: 2012/04/06
  • メディア: 文庫

キリスト教の教派による礼拝や習慣、用語の違いなどを解説した本。
先日読んだ同じ著者の「知って役立つキリスト教大研究」という本と重なる部分もありますが、図解もあってなかなか分かりやすく勉強になる本でした。

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