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「新・日本の階級社会」「日本語の観察者たち」「音楽の聴き方」「イスラームの歴史」=読み終わった本(2018.04) [読書]

「読み終わった」リスト(備忘録)、2018年4月分です。

▼読み終わった本
*「新・日本の階級社会」
橋本健二・著、講談社現代新書

新・日本の階級社会

新・日本の階級社会

  • 作者: 橋本 健二
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2018/01/18
  • メディア: 新書

日本国内の格差拡大が問題となる中、大変読まれている本だそうです。
こうした「社会全体」(国全体)を語る際には、「統計」を用いることになるわけですが、統計上の数字をいかに実感を持ったものとして伝えるかが課題になります。
この本では、いくつかに分類される「階級」について、「典型例」のようなものを示して、その実態を紹介し、問題点を指摘しています。
例えば第5章の「女たちの階級社会」では、「妻と夫の階級所属」「資本家階級の女たち」「新中間階級の女たち」「労働者階級の女たち」「アンダークラスの女たち」「旧中間階級の女たち」「女たちと階級社会」という項目立てになっています。
ご興味を持たれた方は、この本を読んでみてください。

▼読み終わった本
*「日本語の観察者たち――宣教師からお雇い外国人まで」
山東功・著、岩波書店<そうだったんだ!日本語>

日本語の観察者たち――宣教師からお雇い外国人まで (そうだったんだ!日本語)

日本語の観察者たち――宣教師からお雇い外国人まで (そうだったんだ!日本語)

  • 作者: 山東 功
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 2013/10/31
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

「日本語をどのように見るか」というテーマで、外国人を中心に歴史的に考察した本。
「日本語は国内でどう見られてきたのか」「宣教師言語学の時代」「オランダ商館から見た日本語」「ヨーロッパの日本学者たち」「幕末外交官と宣教師の日本語」という章立てになっています。
外国人が日本語について学んだり、学術的に分析してきた歴史は、キリスト教の布教、通商(貿易)、外交(幕末の日本開国)などと密接に関係しているわけです。
日本にやってくる勢力の主役がポルトガル→オランダ→イギリスと移ってきたことや、これにドイツ、フランス、ロシア、アメリカなどがどのように絡んできたのか。
とても興味深い本でした。

▼読み終わった本
*「音楽の聴き方―聴く型と趣味を語る言葉」
岡田暁生・著、中公新書

音楽の聴き方―聴く型と趣味を語る言葉

音楽の聴き方―聴く型と趣味を語る言葉

  • 作者: 岡田 暁生
  • 出版社/メーカー: 中央公論新社
  • 発売日: 2009/06/01
  • メディア: 新書

この本では、音楽を「する」「聴く」「語る」という行為について、考察をめぐらした上で、最後の第5章は「アマチュアの権利」というタイトルになっています。
私自身、数多くの演奏会に足を運び、ブログに記録をアップしていますが、恥ずかしながら演奏会のちゃんとした「感想」を書くほどの言葉を持っていないのが実際のところ。
帯には「『良かった!』だけでは、もったいない」と書かれていて、なんだか私に向かって言われているような気がしました。

▼読み終わった本
*「漢字・カタカナ・ひらがな 表記の思想」
入口敦志・著、平凡社<ブックレット“書物をひらく”>

漢字・カタカナ・ひらがな: 表記の思想

漢字・カタカナ・ひらがな: 表記の思想

  • 作者: 入口 敦志
  • 出版社/メーカー: 平凡社
  • 発売日: 2016/12/19
  • メディア: 単行本

現代では、日本語は漢字・ひらがな・カタカナ(それにアルファベットや数字)を使って書き表すのが当たり前ですが、これはそんなに昔から当たり前だったわけではありません。
このブックレットでは、日本語の表記の歴史を振り返りながら、その社会的背景について考察しています。
最近、ちょっと勉強しているので、大変参考になりました。

▼読み終わった本
*「 イスラームの歴史 - 1400年の軌跡」
カレン・アームストロング著、小林朋則・訳、中公新書

イスラームの歴史 - 1400年の軌跡

イスラームの歴史 - 1400年の軌跡

  • 作者: カレン・アームストロング
  • 出版社/メーカー: 中央公論新社
  • 発売日: 2017/09/20
  • メディア: 新書

この本は、2000年にイギリスで出版され、さらに2001年のアメリカ同時多発テロ事件後にペーパーバック版が出たものですが、日本語版(この新書)は去年9月の奥付です。
イスラム教などに関する著書を何冊も出しているアームストロングの本ということで、とても詳しい歴史が紹介されているんですが、初めて勉強しようとする人にはちょっと難しいかもしれませんね。
でも、とても勉強になる本です。
ちなみに、預言者ムハンマドによりイスラム教が始まったのは7世紀前半ですから、日本で言えば聖徳太子の死後、大化の改新の前ごろということになります。

▼読み終わった本
*「旧約聖書を知っていますか」
阿刀田高・著、新潮文庫

旧約聖書を知っていますか

旧約聖書を知っていますか

  • 作者: 阿刀田 高
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 1994/12/20
  • メディア: 文庫

作家の阿刀田高氏が旧約聖書の中身を紹介するエッセイ集。
もちろん、いろんなうんちくやジョーク、たとえ話を交えながら、読者の興味を引きつつ話が進みます。
阿刀田氏は大学でフランス文学を学ぶにあたり、聖書について知る必要があるとの考えから勉強したとのこと。
大変面白く読みました。
ちなみに、「ギリシャ神話」や「新約聖書」に関する同じようなエッセイもあるそうです。

▼読み終わった本
*「はじめての世界一周」
吉田友和・著、PHPビジュアル実用BOOKS

はじめての世界一周

はじめての世界一周

  • 作者: 吉田 友和
  • 出版社/メーカー: PHP研究所
  • 発売日: 2010/12/01
  • メディア: 単行本

旅行作家、吉田友和氏の「世界一周旅行」に関するビジュアル本。
吉田氏は妻の松岡絵里さんと結婚直後、1年以上をかけて世界一周したのだとか。
この本は、世界一周に出かけるまでの準備・計画についての知識のほか、旅行先として候補になりそうな国々について、概要を紹介しています。
実際に世界一周には行けなくても、「紙上旅行」としてはなかなか面白いと思いました。
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