「〈情報〉帝国の興亡」「138億年の音楽史」「日本語の謎を解く」「英語と日本軍」=読み終わった本(2017.04) [読書]
「読み終わった」リスト(備忘録)、2017年4月分です。
▼読み終わった本
*「〈情報〉帝国の興亡 ソフトパワーの五〇〇年史」
玉木俊明・著、講談社現代新書
世界史における情報伝達技術の進化と、「帝国」のあり方についての本。
「活版印刷/オランダ」「電信/イギリス」「電話/アメリカ」という情報伝達技術と国際社会における覇権(ヘゲモニー)の移り変わりについて論じています。
これまでよく理解できていなかったのですが、ポルトガル・スペインからオランダに覇権が移った経緯が分かりました。
では、インターネットが今後の国際社会にどのような影響をもたらすのかが気になるわけですが、「中核を欠く」ことによる不安定性が生じていることを指摘しているものの、どのように進んでいくのかはよく分からないようです。
「あまりに容易に世界中に情報が発信され、情報が過多になり、何が正しい情報かわからなくなり、情報による不安定性が、世界のあちこちで生じるようになっている」という一文が、現在の状況を的確に表しているように思います。
▼読み終わった本
*「138億年の音楽史」
浦久俊彦・著、講談社現代新書
「138億年」とは宇宙ができてからの時間を表しています。
つまり「音楽は宇宙とともに存在している」=「人類の誕生以前から音楽はあった」ということになります。
「音楽の歴史」を論じているんですが、各章のタイトルは「宇宙」「神」「政治」「権力」「感情」「理性」「芸術」「大衆」「自然」「人間」という言葉が使われています。
この本の内容を簡潔に示すことは、著者に匹敵する知識と教養が必要だと思われるので、私にはとても無理ですが、ご興味ある方は是非手に取ってみてください。
▼読み終わった本
*「日本語の謎を解く: 最新言語学Q&A」
橋本陽介・著、新潮選書
高校での授業に際し、生徒から提示された「疑問=謎」について答えた本。
帯には「万葉仮名からら抜き言葉まで」「日本語の起源・音声・語彙・文法・表現……73の意外な事実」「言語学の最先端から、日本人の思考の深層に迫る」という紹介文が書かれています。
どんな分野でもそうかもしれませんが、「素朴な疑問」ほど回答・説明が難しいのかもしれません。
▼読み終わった本
*「英語と日本軍 知られざる外国語教育史」
江利川春雄・著、NHKブックス
いろいろ考えさせられる本でした。
タイトルの通り、幕末あたりから第二次大戦前後まで、日本における外国語教育と軍隊の関係について詳しく考察した本です。
日本軍、特に陸軍が外国語教育を軽視していたこと、外国語に関する戦略的思考がないまま戦争に突入していったこと、軍事における情報を軽視していたことなどが分かり、なんだか現代の外国語教育にも共通する課題があるような気がしました。
▼読み終わった本
*「〈情報〉帝国の興亡 ソフトパワーの五〇〇年史」
玉木俊明・著、講談社現代新書
世界史における情報伝達技術の進化と、「帝国」のあり方についての本。
「活版印刷/オランダ」「電信/イギリス」「電話/アメリカ」という情報伝達技術と国際社会における覇権(ヘゲモニー)の移り変わりについて論じています。
これまでよく理解できていなかったのですが、ポルトガル・スペインからオランダに覇権が移った経緯が分かりました。
では、インターネットが今後の国際社会にどのような影響をもたらすのかが気になるわけですが、「中核を欠く」ことによる不安定性が生じていることを指摘しているものの、どのように進んでいくのかはよく分からないようです。
「あまりに容易に世界中に情報が発信され、情報が過多になり、何が正しい情報かわからなくなり、情報による不安定性が、世界のあちこちで生じるようになっている」という一文が、現在の状況を的確に表しているように思います。
▼読み終わった本
*「138億年の音楽史」
浦久俊彦・著、講談社現代新書
「138億年」とは宇宙ができてからの時間を表しています。
つまり「音楽は宇宙とともに存在している」=「人類の誕生以前から音楽はあった」ということになります。
「音楽の歴史」を論じているんですが、各章のタイトルは「宇宙」「神」「政治」「権力」「感情」「理性」「芸術」「大衆」「自然」「人間」という言葉が使われています。
この本の内容を簡潔に示すことは、著者に匹敵する知識と教養が必要だと思われるので、私にはとても無理ですが、ご興味ある方は是非手に取ってみてください。
▼読み終わった本
*「日本語の謎を解く: 最新言語学Q&A」
橋本陽介・著、新潮選書
高校での授業に際し、生徒から提示された「疑問=謎」について答えた本。
帯には「万葉仮名からら抜き言葉まで」「日本語の起源・音声・語彙・文法・表現……73の意外な事実」「言語学の最先端から、日本人の思考の深層に迫る」という紹介文が書かれています。
どんな分野でもそうかもしれませんが、「素朴な疑問」ほど回答・説明が難しいのかもしれません。
▼読み終わった本
*「英語と日本軍 知られざる外国語教育史」
江利川春雄・著、NHKブックス
いろいろ考えさせられる本でした。
タイトルの通り、幕末あたりから第二次大戦前後まで、日本における外国語教育と軍隊の関係について詳しく考察した本です。
日本軍、特に陸軍が外国語教育を軽視していたこと、外国語に関する戦略的思考がないまま戦争に突入していったこと、軍事における情報を軽視していたことなどが分かり、なんだか現代の外国語教育にも共通する課題があるような気がしました。
私が日本語で謎に思う言葉ベスト3は、貴様(字面だけ見ると尊敬語のようだけど使われ方が違う)、九分九厘(一割にも満たないのにほぼ確実にという意味で使われる)、五十歩百歩(ダブルスコアの大差なのに差がないように使われる)、です。
by YAP (2017-05-03 13:40)
YAPさま
面白い疑問ですね。
それぞれ理由があるんだと思いますが、なかなか原典とか権威のある資料にあたるのは大変ですよね。
さまざまな情報が手に入るだけに、逆に「どれを信じるか」の判断が難しい気がします。
by Lionbass (2017-05-06 14:01)