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「共通語の世界史」「棄民世代」「ハングルの世界」「日本鉄道史 昭和戦後・平成篇」「棄民世代」=読み終わった本(2020.06) [読書]

「読み終わった本」リスト(備忘録)、2020年6月分です。

▼読み終わった本
*「共通語の世界史 ヨーロッパ諸言語をめぐる地政学」
クロード・アジェージュ著、糟谷啓介&佐野直子・訳、白水社

共通語の世界史:ヨーロッパ諸言語をめぐる地政学

共通語の世界史:ヨーロッパ諸言語をめぐる地政学

  • 出版社/メーカー: 白水社
  • 発売日: 2018/11/27
  • メディア: 単行本

引き続き「厚いハードカバーの本『積ん読』撃破月間」なので、400ページ近いこの本にもチャレンジしました。
題名を見て購入したんですが、「世界史」はいささか大風呂敷で、中身は「ヨーロッパの言語史」というべき内容でした。
原著は1992年、つまり冷戦終結まもないときに書かれたそうです。(邦訳の出版は2018年)
「世界史」というからには、「中国語のが東アジアで果たした役割」とか出てくるかと思ったんですが、中国語や日本語はほんのちょっとしか出てきません。
ちなみに、あとがきによると、原題は「言語の息吹き ヨーロッパのことばの道程と運命」の意味とのこと。
著者はチュニジア生まれのユダヤ系の学者で、フランスで育ち勉強した言語学者ですが、フランス語以外にもさまざまなヨーロッパの言語が取り上げられていて、その意味では勉強になりました。

▼読み終わった本
*「棄民世代 政府に見捨てられた氷河期世代が日本を滅ぼす」
藤田孝典・著、SB新書

棄民世代 政府に見捨てられた氷河期世代が日本を滅ぼす

棄民世代 政府に見捨てられた氷河期世代が日本を滅ぼす

  • 作者: 藤田 孝典
  • 出版社/メーカー: SBクリエイティブ
  • 発売日: 2020/04/06
  • メディア: Kindle版

いわゆる「氷河期世代」を「棄民世代」と呼び、その現実について、データを交えながら詳しく紹介しています。
1990年代に社会に出た世代は、バブル経済の崩壊や、規制緩和による非正規雇用の拡大などにより、就職に困難を抱えていたと考えられています。
それから二十数年が過ぎ、その世代は年齢を重ねているわけですが、40代になるその人々を対象に政府が打ち出した「就職氷河期支援プログラム」を、著者は厳しく批判しています。
この世代はやがて高齢者になるわけですが、果たして…。

▼読み終わった本
*「ハングルの世界」
金両基・著、中公新書

ハングルの世界

ハングルの世界

  • 作者: 金 両基
  • 出版社/メーカー: 中央公論社
  • 発売日: 1984/10/01
  • メディア: 新書

1984年初版の本。
購入したのは96年発行の第17刷ですが、活版印刷です。
「ハングル」とは韓国・朝鮮語で用いられる文字の名称ですが、しばしば言語名と混同されます。
これはNHKが1980年代に、放送(テレビ・ラジオ)で韓国・朝鮮語講座を開始するにあたり、韓国語としても朝鮮語としても差し障りがあるということで、「アンニョンハシムニカ ハングル講座」としてのが原因の間違いです。
現在では想像できないほど北朝鮮派(要するに朝鮮総連)の力が強いのを考慮せざるを得なかったとはいえ、NHKもホント罪作りですね。
日本の仮名文字(特にひらがな)も同様ですが、朝鮮半島でも長い間、漢字で書かれたものが正式で権威のある文書とされ、ハングルは現在のような地位を得たのは第二次大戦後なのだそうです。
しかし、現在は南北ともに漢字はほとんど用いられなくなっています。
この本では、そうしたハングルの歴史を振り返し、戦後生まれの「ハングル世代」と呼ばれる人々について考察しています。
およそ40年前の状況がよく分かって勉強になりました。

▼読み終わった本
*「日本鉄道史 昭和戦後・平成篇 国鉄の誕生からJR7社体制へ」
老川慶喜・著、中公新書

日本鉄道史 昭和戦後・平成篇 国鉄の誕生からJR7社体制へ

日本鉄道史 昭和戦後・平成篇 国鉄の誕生からJR7社体制へ

  • 作者: 老川 慶喜
  • 出版社/メーカー: 中央公論新社
  • 発売日: 2019/02/20
  • メディア: 新書

第二次大戦終了からJR発足を経て21世紀に至る鉄道史を概観した本。
米軍占領期の鉄道の状況や、昭和24年(1949年)に起きた「下山事件、三鷹事件、松川事件」のいわゆる『国鉄三大事件』に始まって、国鉄の労使紛争、分割民営化=JR発足など、時系列にまとめられていて、鉄道好きとして、とても興味深く読みました。
そういえば、子供の頃はよく鉄道事故のニュースを聞いたような記憶があります。
尼崎の福知山線事故に匹敵するような事故がもっと頻繁に起きていたんですよね。
いろいろと思い出しました。

▼読み終わった本
*「週末台北のち台湾一周、ときどき小籠包」
吉田友和・著、幻冬舎文庫

週末台北のち台湾一周、ときどき小籠包

週末台北のち台湾一周、ときどき小籠包

  • 作者: 吉田 友和
  • 出版社/メーカー: 幻冬舎
  • 発売日: 2015/06/10
  • メディア: 文庫

海外旅行に関する本を多数出している吉田友和氏の本。
(古書店で次の本と一緒に購入しました。)
特にファンとか気に入っているというわけでもないんですが、氏の本は何冊も読んでいます。
私自身、つい半年前に台湾を旅行したばかりで、いろんなところで似たような行動を取っているのを読んで、親近感が湧きました。

▼読み終わった本
*「ハノイ発夜行バス、南下してホーチミン ベトナム1800キロ縦断旅」
吉田友和・著、幻冬舎文庫

ハノイ発夜行バス、南下してホーチミン ベトナム1800キロ縦断旅

ハノイ発夜行バス、南下してホーチミン ベトナム1800キロ縦断旅

  • 作者: 吉田 友和
  • 出版社/メーカー: 幻冬舎
  • 発売日: 2016/06/10
  • メディア: 文庫

こちらはベトナム旅行の本。
夜行バスではありませんが、数年前、ベトナム縦断の旅行をしましたし、同じような場所に何カ所か立ち寄りました。
また、ホーチミン市では泊まったホテルが同じだったり。
現在は海外旅行もままなりませんが、また旅に出たくなりました。
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コメント 2

YAP

高校時代、通学に使っていた鉄道が国鉄から JR に変わり、時代の変化というのを身近に感じました。
背景にはいろいろ闘争とかあったんでしょうが、高校生に一ユーザにはそういうのはわかりませんね。
by YAP (2020-07-05 15:36) 

Lionbass

YAPさま
民営化の件はじめ、いろいろ「へえ」と思うことが書いてありましたが、やはり生まれる前の知らない時代の話が興味深いと思いました。
by Lionbass (2020-07-07 21:36) 

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