「駅名学入門」「現代音楽史」「舟を編む」「終電の神様」「東欧音楽綺譚」「妙な線路大研究」=読み終わった本(2021.09) [読書]
「読み終わった本」リスト(備忘録)、2021年9月分です。
前月に引き続きたくさんの本を読みました。
▼読み終わった本
*「駅名学入門」
今尾恵介・著、中公新書ラクレ
古書店で購入しました。
地名の専門家にしてアマチュア打楽器奏者の今尾さんの本。
鉄道の駅に絞って、命名のあれこれを掘り下げています。
まえがきで取り上げられているのは「高輪ゲートウェイ」問題。
その後、「駅とはなにか」「駅名に採用される地名とその階層」「在来線の駅名」「路面電車の停留場」「新幹線の駅名」「神社仏閣の駅名」「数多い『前の駅』」「東西南北と中、そして新」「駅名が変わるとき」「観光のための改称」「防諜のための改称」「住宅地系の駅名はブランド化する」「これからの駅名はどうあるべきか」という章立てになっています。
ご興味ある方、手に取ってみてください。
▼読み終わった本
*「現代音楽史 闘争しつづける芸術のゆくえ」
沼野雄司・著、中公新書
こちらは新刊で購入。
「はじめに」の最初の文章は「本書が主な対象とするのは、二十世紀から二十一世紀初頭にかけてのクラシック音楽の創作である」とあります。
100年前のことが「現代」と言えるのか、という疑問はずっとありますが、クラシック音楽の世界では、1910年代のシェーンベルクやストラヴィンスキーあたりから始まる”新しい”音楽のあり方をひっくるめて「現代音楽」と呼んでいるわけです。
帯の裏表紙側には「崇高な名曲か、荒唐無稽な問題作か」という惹句が大きく印刷されています。
(個人的見解ですが)数年前に起きた「サムラゴウチ」問題は、こうした『現代音楽』の問題点をさらけ出したと思っています。
この本には、「サムラゴウチ」事件はもちろん触れられていませんが…。
▼読み終わった本
*「ローマから日本が見える」
塩野七生・著、集英社文庫
古書で購入。
ローマをテーマにたくさんの本を著している塩野氏の本。
ローマ史の話は、大半が聞いたことあるはずですが、改めて読むとやはり勉強になりました。
「日本が見える」かどうかは人それぞれだと思いますが…。
▼読み終わった本
*「舟を編む」
三浦しをん・著、光文社文庫
新刊で購入。
以前から読みたいと思っていました。
雑誌の連載を経て2011年に刊行、15年に文庫化されたもので、手にしたのは今年(2021年)に出た第18刷。
映画化され、テレビアニメも製作されています。
出版社の辞書を編集・刊行する部署を舞台に、担当者たちの人間模様や、辞書ならではの業務・苦労ばなしなど、興味深い内容でした。
▼読み終わった本
*「金田一京助と日本語の近代」
安田敏朗・著、平凡社新書
古書で購入。
(刊行は2008年)
国語学・言語学の発展を語る上で欠かせない金田一京助の研究や人となりについて、ずばり斬り込んでいて、いろいろと認識を改めさせられました。
特に第二次大戦後の国語審議会における立ち位置についての考察は、勉強になりました。
▼読み終わった本
*「終電の神様」
阿川大樹・著、実業之日本社文庫
某コンビニで新刊を購入。
著者は大学在学中に劇団「夢の遊民社」を立ち上げたあと、エンジニアやシリコンバレーでのベンチャー設立に関わったという人物。
この本(短編集)は、最終電車の緊急停車という状況を皮切りに、それぞれいろんな人間模様が展開していきます。
あっというひねりがあったり、「このあとどうなったんだろう?」と思わせる終わり方があったり、あとを引く本でした。
▼読み終わった本
*「東欧音楽綺譚」
伊東信宏・著、音楽之友社
雑誌「レコード芸術」の連載の単行本化。
2018年の本(新刊で購入)。
クルレンツィスとムジカ・エテルナなど、東ヨーロッパにルーツや根拠地を持つ音楽家・団体について考察しています。
また、後半には「東欧演歌」という話があって、これは私が以前から持っている問題意識にも通じるところがあって、大いに好奇心を刺激されました。
▼読み終わった本
*「命の値段が高すぎる!―医療の貧困」
永田宏・著、ちくま新書
古書で購入。
2009年の本です。
議論を呼んだ2008年「後期高齢者医療制度」やいわゆる「メタボ健診」など、医療や保険、福祉制度の改革について、詳しく問題点を指摘しています。
それから13年がたち、問題は先送りされただけなのではないか、と思わずにはいられません。
▼読み終わった本
*「妙な線路大研究 東京篇」
竹内正浩・著、じっぴコンパクト新書
山手線を皮切りに、JR線、地下鉄線、私鉄などの線路(路線)の不思議なルートについて、その理由を考察しています。
さすがに聞いたことある話もありましたが、それでも「へえ」と思わせる話満載で、続編の「首都圏篇」も楽しみです。
▼読み終わった本
*「知ってはいけない明治維新の真実」
原田伊織・著、SB新書
昨年刊行の本ですが古書で購入。
いわゆる『明治維新』の内実が、多くの人が教えられたものと違うことを詳しく解き明かしています。
「結局、明治維新に限らず、歴史というのは勝者に都合よく書かれているものだ」というのが一貫したトーンだと思います。
徳川慶喜や勝海舟、西郷隆盛など、取り上げられている人物のエピソードは、なるほどこれまでの概念とはかなり違っています。
折しもNHKの”大河ドラマ”で幕末から明治時代初期を扱っていますが、戊辰戦争の”緒戦”となった鳥羽・伏見の戦いなどについて、興味深い描写も見られるように思います。
前月に引き続きたくさんの本を読みました。
▼読み終わった本
*「駅名学入門」
今尾恵介・著、中公新書ラクレ
古書店で購入しました。
地名の専門家にしてアマチュア打楽器奏者の今尾さんの本。
鉄道の駅に絞って、命名のあれこれを掘り下げています。
まえがきで取り上げられているのは「高輪ゲートウェイ」問題。
その後、「駅とはなにか」「駅名に採用される地名とその階層」「在来線の駅名」「路面電車の停留場」「新幹線の駅名」「神社仏閣の駅名」「数多い『前の駅』」「東西南北と中、そして新」「駅名が変わるとき」「観光のための改称」「防諜のための改称」「住宅地系の駅名はブランド化する」「これからの駅名はどうあるべきか」という章立てになっています。
ご興味ある方、手に取ってみてください。
▼読み終わった本
*「現代音楽史 闘争しつづける芸術のゆくえ」
沼野雄司・著、中公新書
こちらは新刊で購入。
「はじめに」の最初の文章は「本書が主な対象とするのは、二十世紀から二十一世紀初頭にかけてのクラシック音楽の創作である」とあります。
100年前のことが「現代」と言えるのか、という疑問はずっとありますが、クラシック音楽の世界では、1910年代のシェーンベルクやストラヴィンスキーあたりから始まる”新しい”音楽のあり方をひっくるめて「現代音楽」と呼んでいるわけです。
帯の裏表紙側には「崇高な名曲か、荒唐無稽な問題作か」という惹句が大きく印刷されています。
(個人的見解ですが)数年前に起きた「サムラゴウチ」問題は、こうした『現代音楽』の問題点をさらけ出したと思っています。
この本には、「サムラゴウチ」事件はもちろん触れられていませんが…。
▼読み終わった本
*「ローマから日本が見える」
塩野七生・著、集英社文庫
古書で購入。
ローマをテーマにたくさんの本を著している塩野氏の本。
ローマ史の話は、大半が聞いたことあるはずですが、改めて読むとやはり勉強になりました。
「日本が見える」かどうかは人それぞれだと思いますが…。
▼読み終わった本
*「舟を編む」
三浦しをん・著、光文社文庫
新刊で購入。
以前から読みたいと思っていました。
雑誌の連載を経て2011年に刊行、15年に文庫化されたもので、手にしたのは今年(2021年)に出た第18刷。
映画化され、テレビアニメも製作されています。
出版社の辞書を編集・刊行する部署を舞台に、担当者たちの人間模様や、辞書ならではの業務・苦労ばなしなど、興味深い内容でした。
▼読み終わった本
*「金田一京助と日本語の近代」
安田敏朗・著、平凡社新書
古書で購入。
(刊行は2008年)
国語学・言語学の発展を語る上で欠かせない金田一京助の研究や人となりについて、ずばり斬り込んでいて、いろいろと認識を改めさせられました。
特に第二次大戦後の国語審議会における立ち位置についての考察は、勉強になりました。
▼読み終わった本
*「終電の神様」
阿川大樹・著、実業之日本社文庫
某コンビニで新刊を購入。
著者は大学在学中に劇団「夢の遊民社」を立ち上げたあと、エンジニアやシリコンバレーでのベンチャー設立に関わったという人物。
この本(短編集)は、最終電車の緊急停車という状況を皮切りに、それぞれいろんな人間模様が展開していきます。
あっというひねりがあったり、「このあとどうなったんだろう?」と思わせる終わり方があったり、あとを引く本でした。
▼読み終わった本
*「東欧音楽綺譚」
伊東信宏・著、音楽之友社
雑誌「レコード芸術」の連載の単行本化。
2018年の本(新刊で購入)。
クルレンツィスとムジカ・エテルナなど、東ヨーロッパにルーツや根拠地を持つ音楽家・団体について考察しています。
また、後半には「東欧演歌」という話があって、これは私が以前から持っている問題意識にも通じるところがあって、大いに好奇心を刺激されました。
▼読み終わった本
*「命の値段が高すぎる!―医療の貧困」
永田宏・著、ちくま新書
古書で購入。
2009年の本です。
議論を呼んだ2008年「後期高齢者医療制度」やいわゆる「メタボ健診」など、医療や保険、福祉制度の改革について、詳しく問題点を指摘しています。
それから13年がたち、問題は先送りされただけなのではないか、と思わずにはいられません。
▼読み終わった本
*「妙な線路大研究 東京篇」
竹内正浩・著、じっぴコンパクト新書
山手線を皮切りに、JR線、地下鉄線、私鉄などの線路(路線)の不思議なルートについて、その理由を考察しています。
さすがに聞いたことある話もありましたが、それでも「へえ」と思わせる話満載で、続編の「首都圏篇」も楽しみです。
▼読み終わった本
*「知ってはいけない明治維新の真実」
原田伊織・著、SB新書
昨年刊行の本ですが古書で購入。
いわゆる『明治維新』の内実が、多くの人が教えられたものと違うことを詳しく解き明かしています。
「結局、明治維新に限らず、歴史というのは勝者に都合よく書かれているものだ」というのが一貫したトーンだと思います。
徳川慶喜や勝海舟、西郷隆盛など、取り上げられている人物のエピソードは、なるほどこれまでの概念とはかなり違っています。
折しもNHKの”大河ドラマ”で幕末から明治時代初期を扱っていますが、戊辰戦争の”緒戦”となった鳥羽・伏見の戦いなどについて、興味深い描写も見られるように思います。
「**大学前」という名前でありながら、その大学が移転してしまってその駅近にないというのはところどころありますね。
駅名をつけるのも難しそうです。
by YAP (2021-10-06 07:05)
YAPさま
学生時代、東横線の学芸大学駅近くに住んでいたので、まさに「大学がない『〜大学』駅」の代表例でした。
お隣の都立大学駅も、その後大学が移転し、大学名も変わったり(戻ったり)して、混乱を招いているようです。
by Lionbass (2021-10-14 09:09)