「『国語』の近代史」「上級国民/下級国民」「日本史の内幕」「指揮者は何を考えているか」=読み終わった本(2019.10) [読書]
「読み終わった本」リスト(備忘録)、2019年10月分です。
▼読み終わった本
*「『国語』の近代史―帝国日本と国語学者たち」
安田敏朗・著、中公新書
「国語」とは読んで字の如し「国の言語」ということになります。
ということは「国家」の存在が前提なわけで、そんなに古い概念ではありません。
いわゆる「国民国家」の誕生に伴って、「国の一体化」とか「国民の統合」のための言葉が必要になったわけです。
そして「国語」としての日本語は、日本国内だけでなく台湾や朝鮮半島でも一時教えられ、使われました。
第二次大戦後は、その範囲が狭まったわけですが、アニメなどをはじめとする日本文化が世界各地で受け入れられるのに伴って、日本語が「広まって」いくのを見るのは、日本人としては不思議な気分です。
そして、「国語」としての日本語のあり方をめぐって、いろんな議論があったことを知ると、いろいろ考えさせられます。
▼読み終わった本
*「上級国民/下級国民」
橘玲・著、小学館新書
東京・池袋での高齢ドライバー暴走事故でクローズアップされた「上級国民」という言葉。
この言葉の使われ方はいろいろ誤解や問題があるようですが、実はこうした「国民の分断」は世界レベルで進んでいるというのです。
カバーの裏表紙側には「下級国民は『生涯独身』」「上級国民は『一夫多妻』」「ひきこもりは日本に500万人いる?」などの刺激的な惹句が並んでいます。
「一億総中流」などと言っていたのはわずか40年ほど前のはず。
これからの日本、そして世界はどうなっていくのでしょうか?
▼読み終わった本
*「日本史の内幕 - 戦国女性の素顔から幕末・近代の謎まで」
磯田道史・著、中公新書
テレビや新聞で引っ張りだこの磯田氏の雑誌連載をまとめた本。
歴史的な出来事の裏側やちょっとしたエピソードを紹介していて、読んで飽きない本でした。
中でも浜松時代の徳川家康のエピソードや、大河ドラマのテーマになった井伊直虎の話など、「へえ」「なるほど」と思わせる話満載でした。
▼読み終わった本
*「指揮者は何を考えているか 解釈、テクニック、舞台裏の闘い」
ジョン・マウチェリ著、松村哲也・訳、白水社
著者はバーンスタインの弟子で、現役のアメリカ人指揮者。
オーケストラ作品だけでなく、オペラやミュージカルなどの分野でも活動していて、日本でもなんどもフィルムコンサートなどでタクトをとっているそうです。
「指揮者が書いた本」というと、音楽面の話が多いんですが、この本は演奏会に向けた準備や、指揮者同士の関係、オペラの舞台裏、批評家への複雑な感情などが率直に綴られていて、とても参考・勉強になりました。
指揮というものに興味のある人は読んで損はないと思います。
▼読み終わった本
*「『国語』の近代史―帝国日本と国語学者たち」
安田敏朗・著、中公新書
「国語」とは読んで字の如し「国の言語」ということになります。
ということは「国家」の存在が前提なわけで、そんなに古い概念ではありません。
いわゆる「国民国家」の誕生に伴って、「国の一体化」とか「国民の統合」のための言葉が必要になったわけです。
そして「国語」としての日本語は、日本国内だけでなく台湾や朝鮮半島でも一時教えられ、使われました。
第二次大戦後は、その範囲が狭まったわけですが、アニメなどをはじめとする日本文化が世界各地で受け入れられるのに伴って、日本語が「広まって」いくのを見るのは、日本人としては不思議な気分です。
そして、「国語」としての日本語のあり方をめぐって、いろんな議論があったことを知ると、いろいろ考えさせられます。
▼読み終わった本
*「上級国民/下級国民」
橘玲・著、小学館新書
東京・池袋での高齢ドライバー暴走事故でクローズアップされた「上級国民」という言葉。
この言葉の使われ方はいろいろ誤解や問題があるようですが、実はこうした「国民の分断」は世界レベルで進んでいるというのです。
カバーの裏表紙側には「下級国民は『生涯独身』」「上級国民は『一夫多妻』」「ひきこもりは日本に500万人いる?」などの刺激的な惹句が並んでいます。
「一億総中流」などと言っていたのはわずか40年ほど前のはず。
これからの日本、そして世界はどうなっていくのでしょうか?
▼読み終わった本
*「日本史の内幕 - 戦国女性の素顔から幕末・近代の謎まで」
磯田道史・著、中公新書
テレビや新聞で引っ張りだこの磯田氏の雑誌連載をまとめた本。
歴史的な出来事の裏側やちょっとしたエピソードを紹介していて、読んで飽きない本でした。
中でも浜松時代の徳川家康のエピソードや、大河ドラマのテーマになった井伊直虎の話など、「へえ」「なるほど」と思わせる話満載でした。
▼読み終わった本
*「指揮者は何を考えているか 解釈、テクニック、舞台裏の闘い」
ジョン・マウチェリ著、松村哲也・訳、白水社
著者はバーンスタインの弟子で、現役のアメリカ人指揮者。
オーケストラ作品だけでなく、オペラやミュージカルなどの分野でも活動していて、日本でもなんどもフィルムコンサートなどでタクトをとっているそうです。
「指揮者が書いた本」というと、音楽面の話が多いんですが、この本は演奏会に向けた準備や、指揮者同士の関係、オペラの舞台裏、批評家への複雑な感情などが率直に綴られていて、とても参考・勉強になりました。
指揮というものに興味のある人は読んで損はないと思います。